正恩氏は、今年に入り核実験を2回も行い、ミサイルを21発も発射した。そのほとんどは制裁後に行われたもので、さらに後続があると考えるべきだろう。
「経済制裁は効果が出るのに時間がかかる」との意見もあるだろうが、北朝鮮が独裁国家であるという事実を看過してはならない。指導者は選挙で再選される必要がないから、民主主義国家のようには民意を顧みる必要がなく、従って打たれ強いのである。仮に、一般国民が声を上げるようなことがあれば暴力で弾圧してしまうし、そうなれば「誰も助けに来ない」と知っている庶民は、あえて声を上げようとはしない。
(参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」)(参考記事:北朝鮮国民が「恐怖政治」について語った悲しすぎる本音)
国連安保理は2回目の核実験を受け、新たな制裁を加えることになるだろう。それはそれで必要な措置だ。しかし、それで正恩氏の暴走が止まるとは考えない方がよい。