北朝鮮では、人権侵害を通り越した虐殺事件や、ムリな工期設定による大規模な労働事故なども起きている。
(参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」)そうした出来事については、もちろん情報公開などされていないから、複数の脱北者の証言を総合しなければ全容を描くことができない。そのような証言の掘り起こしは、民間団体やメディアが担ってきた部分も大きい。
(参考記事:橋崩落で500人死亡の「地獄絵図」…人民を死に追いやる「鶴の一声」)韓国統一省の鄭俊熙(チョン・ジュンヒ)報道官は8月31日の定例会見で、北朝鮮人権法について、「これまで北の人権改善のため、各市民団体や各自が別々にしていたことを法の枠組みの中で体系的に整理し、進められるシステムを設けたことに大きな意義がある」と説明。人権状況を調べ、今後、責任問題を追及することも可能になったと強調した。