延辺の朝鮮族の人口はここ最近減少の一途をたどっている。2000年に行われた国勢調査では、延辺の全人口218万人のうち、84万人、38.55%が朝鮮族だった。2010年には全人口は227万人まで増加したのに、朝鮮族は73万人、32.45%と、10万人以上減少している。
中でも省都の延吉市の朝鮮族人口の減少が著しい。市政府のホームページによると、人口65万人のうち58%が朝鮮族とされているが、実際は20%前後まで落ち込んでいると見られている。それにもかかわらず人口が増えているのは、漢族が大挙して流入しているためだ。
全体で240万人と言われる朝鮮族のうち、約100万人が、よりよい収入や教育を求めて出稼ぎ、留学、移民などで、北京や上海などの大都市、韓国に移住している。
女性が出稼ぎに
2015年の平均年収は、北京市が7万7560元、上海市が6万5417元で、延辺朝鮮族自治州の4万2894元より大幅に高い。(1元=15.2円)