韓国の朴槿恵大統領は15日、ソウルで開かれた光復節(日本の統治からの解放記念日)71周年を祝う式典での演説で、北朝鮮に対し「核兵器をはじめとする大量破壊兵器の開発と対南(韓国)挑発、威嚇を直ちに中断するよう願う」と述べた。

また、韓国は基本的な人権を無視されている北朝鮮住民の惨状から目をそむけないとしつつ、「北朝鮮当局の幹部と住民のみなさん」と呼びかけ、「統一はあなた方すべてが、いかなる差別や不利益もなく同等に扱われ、それぞれの能力を存分に生かし、幸福を追求することのできる新たな機会を提供します」と強調した。

演説のうち、対北朝鮮・北東アジア安保・対日関係に関する部分を以下に抜粋する。

尊敬する国民の皆さん!

私は、真の光復は8000万民族すべてが自由と人権を享受し、これ以上の離散の痛みと苦しみのない統一大韓民国を作ることであり、それこそが私たちに与えられた歴史的課題であると考えています。

そのためには何よりもまず、韓半島(朝鮮半島)から核とミサイル、戦争の恐怖を取り除かなければなりません。

この地の平和はもちろん、民族の将来のためにも、北朝鮮の核兵器開発を決して容認するわけにはいきません。

政府は、北朝鮮の核とミサイルから国と国民の幸福を守るために、国際社会との協力をさらに強化しながら、必要かつ可能なすべての措置を行います。

サード(THAAD)の配備も、北朝鮮の無謀な挑発から我が国民の生命を守るために選択された自衛権的措置なのです。

私は、国民の生命がかかるこのような問題は、決して政争の対象にはなり得ないと考えます。

もし、国家と国民を保護するのに他の方法があるというのなら、選択肢を提示する必要があるでしょう。

今日、第71周年光復節を迎え、北朝鮮当局に促します。

核兵器をはじめとする大量破壊兵器の開発と、対南(韓国)挑発、威嚇を直ちに中断するよう願います。

私たちの国民を脅かし、大韓民国を脅かそうとするいかなる試みも決して成功することはないでしょう。

やればやるほど国際的孤立が深刻になり、経済難だけが重さを増すことでしょう。

また、北朝鮮当局はこれ以上、住民の基本的人権と最低限の人間的な生活を営む権利を無視すべきでないでしょう。

私たちは、北朝鮮当局の誤った選択のせいで苦しみの中にある、北朝鮮住民の惨状から目をそらさないでしょう。

今からでも、人類の普遍的価値を尊重し、国際的な義務と規範を遵守する正常な国際社会の一員となるよう願います。

私たちの社会に混乱と葛藤を引き起こそうとする、時代錯誤的な統一戦線レベルの試みも止めるよう願います。

北朝鮮当局が適切な選択をし、真摯な姿勢を見せるならば、私たちはいつでも平和と共同繁栄に進む機会を提供します。

北朝鮮当局の幹部とすべての北朝鮮住民の皆さん!

統一はあなた方すべてが、いかなる差別や不利益もなく同等に扱われ、それぞれの能力を存分に生かし、幸福を追求することのできる新たな機会を提供します。

核戦争の恐怖が消えさり、人間の尊厳が重んじられる、新たな韓半島の統一時代を開いていくことに参加してくれるよう願います。

国民の皆さん。

昨今の国際情勢、特に北東アジア安保の地殻変化は、私たちに厳しい対応姿勢を求めています。

これまでにも増して、私たちの戦略的思考と国家的力量の結集が切実に求められます。

私たちの運命は強大国の力関係によって決定されるのだという、被害意識と悲観的思考を振り払わなければなりません。

私たちは、韓半島と北東アジアの平和繁栄の主役であるとの責任感を持ち、周辺国との関係を能動的に、互恵的に導いていかなければなりません。

韓日関係も歴史を直視する中で、未来志向的な関係として新たに築いていくべきでしょう。

今、私たちに必要なのは漠然とした期待ではなく、冷徹な現実認識に基づいた先取的かつ創造的思考です。

これこそ、今日の私たちに要求される時代精神であり、71周年を迎える光復の精神を蘇らせる道であると考えます。

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