国境を流れる鴨緑江を挟んで北朝鮮と向かい合う中国の地方都市が、地元の観光資源と北朝鮮をセットにした観光商品の売り出しに力を入れている。中でも目玉は、パスポートもビザも要らない「北朝鮮半日ツアー」だ。
中国の新華網吉林頻道によると、吉林省の白山市旅游局の田雲鵬国際交流処長は、省都の長春市で3日に開催した観光説明会で「面倒な手続きなく、身分証明書だけで川を渡り、対岸の北朝鮮観光を楽しめるようになる」と述べ、ノービザ・ノーパスポートの半日ツアーが実現する予定だと述べた。
白山市には、中国国内外で屈指の人気を誇る長白山(朝鮮名:白頭山)がある。北朝鮮をコースに組み合わせることで、さらなる観光収入を得ることが狙いと見られる。また、国際社会の制裁で外貨の枯渇が伝えられている北朝鮮にとっても、観光客の増加はまたとないチャンスだ。