さらに、抗生物質「オキシテトラサイクリン」(テラマイシン)に関しては、信じられない方法ーーなんと、小麦粉を原料に製造していたというのだ。
その方法は、かまどの火にかけて、48時間もの間、火加減を調節しつつ煎じるという重労働だ。ちなみにこの薬、日本ではニキビの治療薬として薬局で売られているありふれたものだ。
(参考記事:穀物から医薬品を製造する北朝鮮医師の離れ業)ヤミ手術などのモラル崩壊があっても、やはり医者は医者だった。大飢饉という厳しい環境のなかで、北朝鮮の医師たちは、少しでも多くの人民大衆の命を救うために、あらゆる知恵を絞って、献身的に医療活動をしていたのだ。