北朝鮮の金正恩党書記長は、国境の警備を強化し、脱北を防止するように繰り返し指示を出している。
指示の効果が出たのか、一時的に脱北は減っていたが、最近になってまた増加している。それも、韓国への亡命を目的としたものではなく、北朝鮮に帰国することを前提にした「出稼ぎ脱北」だ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
中国に滞在中の北朝鮮人チェさんは、「出稼ぎ脱北ブローカー業」を営んでいる。その手口は次のとおりだ。まず、携帯電話で中国の農家から注文を受ける。それに応じて、市場などで経済的に苦しい人に声をかけて働き手を募る。そして、4人から6人が1組になって国境を流れる豆満江を渡り、秋の収穫まで住み込みで仕事をする。