北朝鮮外務省の報道官(スポークスマン)は15日、米軍の原潜「オハイオ」が韓国の釜山港に入港したことについて、「わが共和国を圧殺しようとする敵対的企図の発露」だと非難した。朝鮮中央通信の質問に答えた。

報道官はさらに、「これにはまた、地域内の他のライバルを軍事的に抑え、北東アジア地域で軍事的覇権を確立しようとする野望も潜んでいる」と指摘。米国の軍事行動が、中国とロシアをも念頭に置いたものであることを暗に示唆している。

米国と中ロは、北朝鮮の核開発反対で歩調を合わせた局面もあったが、米国が最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の在韓米軍への配備を決めたことなどを巡り、戦略的利害のズレが顕在化してきている。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

【平壌7月15日発朝鮮中央通信】共和国外務省のスポークスマンは、米国がまたもや原潜を南朝鮮に送り込んだことに関連して15日、朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。

去る13日、米国の主要戦略打撃手段の一つである原潜「オハイオ」号が南朝鮮の釜山港に入港した。

去る6月、「ミシシッピ」号原潜とB52H戦略爆撃機編隊を南朝鮮に投入した米国が、今回はミサイル攻撃とステルス機能を備えた1万8000トン級超大型原潜「オハイオ」号を送り込んだ。

朝米関係と地域情勢が極度に悪化した中で、米国が戦略核打撃手段を朝鮮半島に次々と送り込んでいるのは、なんとしても力でわが共和国を圧殺しようとする敵対的企図の発露である。

これにはまた、地域内の他のライバルを軍事的に抑え、北東アジア地域で軍事的覇権を確立しようとする野望も潜んでいる。

核強国の前列に立ったわが共和国の変わった戦略的地位と大勢の流れをはっきり見分けられず、いまだ軍事的圧迫と脅威でわれわれをどうにかしてみようとすることこそ、笑止千万なことである。

米国が対朝鮮政策の失敗を挽回してみようと無分別な武力増強と戦争演習、制裁騒動を繰り広げたあげく、不作法にもわれわれの最高の尊厳に言い掛かりをつける妄動までためらっていないことによって朝鮮半島と地域情勢が極度に激化し、核戦争の危険が増大している。

米国が軍事的力に依拠した支配主義戦略にいっそう露骨に執着しながら、自主権侵害と核脅威・恐喝に狂奔している現実は、われわれの経済建設と核戦力建設の並進路線がどんなに正当であるのかを再びはっきりと実証している。

朝鮮半島と地域の恒久平和は、われわれの一方的な努力では実現されず、情勢緊張の主犯である米国の軍事的敵対行為と時代錯誤の対朝鮮敵視政策が終息してこそ可能である。

米国が対朝鮮敵視政策に悪らつに執着している現状況は、われわれを自衛的核抑止力の強化へよりいっそう進ませている。

米国によって強要されている核戦争の危険を強力で威力ある核抑止力に頼って根源的に終息させ、朝鮮半島と地域の平和を守り抜こうとするわれわれの意志は確固不動である。---

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