梅雨を迎えた朝鮮半島。町中でも舗装されていない道路の多い北朝鮮で、欠かせないのが長靴だ。中でもご禁制の品である韓国製のものが、飛ぶように売れているという。韓国の北朝鮮専門ニュースサイトのニューフォーカスが報じた。

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、恵山(ヘサン)の市場で売られている長靴には、北朝鮮製、中国製、韓国製の3種類がある。

北朝鮮製は、恵山(ヘサン)靴工場で製造しているものだが、色は黒一色で、素材は非常に硬い。履いていると踵が腫れ上がり、足の裏に水ぶくれができるなど、評判は最悪だ。

人気だが高級品

そのため質がよく、鮮やかな色柄の中国製がよく売れていた。ところが今年に入り、人気の中心は韓国製に移った。

「淡い色がカッコいい」との評判だ。

取り締まりの強化で、韓国製品の大規模な密輸はできなくなっているが、それでも中国を経てある程度の物量が持ち込まれている。

ちなみに、北朝鮮製は中国人民元で30元(約473円)も出せば買えるが、韓国製は150元から200元(約2360円~3150円)。見栄っ張りで知られる北朝鮮の人々でも、なかなか手が出ない高級品だ。

「オレたちの方が上手」

韓国製が人気を呼ぶや、当局は販売の取り締まりに乗り出した。

そこで商人は、買いたいという人に、商品の画像を見せて選ばせた後で、安全なところにある倉庫まで連れていき、商品を渡す手法を使っている。商人たちは、市場をウロウロする保安員(警察官)を見て「あいつらより俺たちのほうが何枚も上だよ」と鼻で笑っている。

市場の入り口に貼りだされた「韓国製品を売った者は、商品を没収し、処罰する」と書かれた通告を見た通行人は、「将軍様(金正日氏)は、茂山鉱山や羅先(経済特区)を中国に売り払った。それと比べたら韓国製の長靴を売ることなんて大したことか」と露骨に不満を表しているという。

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