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そもそも、金正恩氏は、繰り返し「韓国、中国との通話を取り締まれ」と海外との通話にナーバスになっている。そのせいか、5月には「違反者は反逆罪で厳罰に処せ」という指示を下し、さらに、中国キャリアの携帯で使用可能なLINEやカカオトークなどのコミュニケーションアプリに対する警戒も強めている。

(参考記事:「LINEを使う人間はスパイ」金正恩体制が宣言 )

なぜなら、こうしたアプリを通じて、金正恩体制にとって都合の悪い様々な情報が北朝鮮に流入するからだ。

また、昨年3月にスパイ容疑で逮捕された2人の韓国人男性は、韓国の国家情報院(国情院)の求めに応じ、「花豚事業」というコードネームのもと、金正恩氏を冒とくする漫画や、エロビデオ、韓流映画を記録したフラッシュメモリーなどを北朝鮮に投入したと告白している。

(参考記事:超極秘「花豚事業」にエロビデオ投入作戦…北朝鮮が発表した「韓国人スパイ」の陳述書

こうした事情から、北朝鮮当局は、中朝国境地帯における海外通話の摘発に躍起になっている。捜索のために電波探知機を頻繁に使用したせいで、中国では携帯電話の通話に障害が発生しているほどだ。