ワシントン条約は、象牙とサイの角の取引を厳しく禁じているが、特権的な立場を利用して密輸に荷担する世界各国の外交官が後を絶たない。なかでも、最も摘発件数が多いのは北朝鮮の外交官だった。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、スイス・ジュネーブのNGO「国際組織犯罪防止グローバル・イニシアティブ」は11日、「国境なきサイの角取引に関する組織犯罪ネットワークと動物保護」というタイトルの報告書を発表した。

報告書によると、1986年からの30年で、アフリカで密売に関与した外交官が摘発された件数は29件。うち16件は北朝鮮だった。

同NGOのジュリアン・レデマイアー首席研究員は、「中国やベトナムは密輸組織が密輸を行っているが、北朝鮮は大使館が直接密輸を行う『犯罪国家』だ」と述べた。特にジンバブエやアンゴラで活発な動きを見せていたという。

また、同研究員は「北朝鮮は、国際社会の経済制裁で外貨不足に陥っているため、手っ取り早い外貨稼ぎとして、絶滅の危機にある野生動物の密輸を行っている」と北朝鮮当局を非難した。

このように、外交特権を悪用して違法行為を行う北朝鮮の外交官の事例は、枚挙にいとまがない。

昨年5月には、南アフリカ駐在北朝鮮大使館のパク・チョルチュン参事とテコンドー師範のキム・ジョンス氏が、モザンビークでサイの角4.616キロを購入、車に乗せて運んでいる途中に摘発された。

また、パキスタンのカラチでは、北朝鮮貿易参事部に勤務する三等書記官が、密売目的で大量の酒類を購入し、当局に摘発された。

北朝鮮は、幾ばくかの外貨のために、国の名前も名誉も安値で売り払っているのだ。

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