キムさんは17歳だった1997年に脱北、中国で10年間息を潜めて暮らしていたが、カザフスタンとの国境付近で中国の国境警備隊に逮捕され、北朝鮮に強制送還された。10年の労働教化刑を言い渡され服役していた。
2013年に再度脱北し、中国を経てロシアのアムール州にやってきたキムさんは、難民地位の申請を2回、一時亡命の申請を1回行ったが、ロシア当局に却下され、ハンガーストライキを行い、抗議していた。
ロシアは日本と並んで、難民受け入れに極めて消極的だと国際社会の批判を浴びている。ロシア移民局によると、2011年から昨年9月末までの間にロシアで難民、亡命資格を申請した人はそれぞれ153人、175人に達するが、そのうち難民地位を認められたのはわずか1人、亡命は115人だ。