そうした政策の良し悪しは別として、北朝鮮が長らく中東各国と強い結びつきを持ってきたのは事実だ。北朝鮮の将兵は異国の地で命をかけて戦うことで、その礎を築いたと言える。
見世物のように虐殺
しかし、同じように兵士たちを中東に派遣するにしても、当時と現在とでは大きく意味合いが異なる。
RFAの消息筋によれば、「中東に進出している北朝鮮の建設会社であるナムガン建設とチョルヒョン建設を通じ、現地に派遣されてくる北朝鮮軍人の数が最近2〜3年の間に大幅に増えた」という。
たとえば、ナムガン建設はクウェートに800人、カタールに750人の労働者を派遣しているが、全員が工兵隊所属の20代の兵士たちだ。クウェートで働く北朝鮮労働者の数は合計3200人とされ、兵士の割合の大きさがわかる。
いったい北朝鮮当局はなぜ、兵士を中東に送るようになったか。