国連安保理で対北朝鮮制裁決議2270号が採択されて3ヶ月が過ぎた。北朝鮮国内では当初、不安心理が広がり、物資不足に陥るなどの混乱を見せたが、現在では落ち着きをとりもどしつつある。その一方で、別の新たな不安が顔をのぞかせている。
平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は語る。
「決議前後の市場には、ギスギスした雰囲気が漂っていたが、すっかりなくなった。屋台には以前と変わらず中国製品が並んでいる。物価も例年と変わらない。コメ、雑穀、野菜の値段はむしろ下がっており、人々の暮らしは安定している」
現在、対人民元(1元は約16.3円)の為替レートは、昨年の1380北朝鮮ウォンから1130ウォンに下がっている。