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彼らに過酷な刑罰が待っていると見られる。

通常、1~2人の脱北ならば、捕まっても労働教化刑数ヶ月で済む。しかし、先月と今月と立て続けに北朝鮮レストラン従業員の集団脱北事件が起きているだけに、タイミングが悪い。家族単位で集団脱北する場合、当初か韓国行きを目的としたケースも多く、3家族は、政治犯扱いとなり、収容所送りの可能性もある。北朝鮮の政治犯収容所は、劣悪な環境もさることながら、悲惨な人権侵害が行われている現場だ。

(参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「人権侵害」の実態(6)

事件の余波で、北朝鮮当局は、脱北を防ぐため、「韓国に電話したらタダではおかない」と住民を脅迫し、川に洗濯に行く人を監視するなど、厳しい締め付けをおこなっている。そのため、日常的な経済活動にも支障が出ており、市民生活に、暗い影を落としている。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記