北朝鮮の国防委員会は20日、公開書簡を通じて朝鮮労働党第7回大会で提案した南北軍事会談について、韓国政府が迅速に回答しなければならないと主張した。朝鮮中央通信が同日、配信した。

書簡は、「北南軍事当局会談の提案は、国の平和と民族の安全のための最上最大現実的な方策である」としながら、「(韓国政府は)一切の敵対行為を中止し、軍事的信頼を保障するための出口を共に切り開こうとするわれわれの提案に、遅滞なく回答すべきだ」と強調した。

一方、「前線一帯で行われている心理戦放送とビラ散布をはじめ、相手を刺激し、誹謗中傷する様々な形のすべての敵対行為は、双方の軍当局の責任と決して無関係ではない」と指摘。「双方の責任」と、北側にも一定の責任があることを示唆した。

しかし、「いくら平和が大事だといえど、言葉だけでは絶対に保障することはできず、後には戦争の渦に巻き込まれ、悲惨な災いを被るだろう」と、対話を要求しながらも恫喝した。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

朝鮮半島で軍事的緊張と衝突の危険を解消するための大胆で積極的な実践的措置に速やかに呼応すべきだ

- 朝鮮民主主義人民共和国国防委員会の公開書簡 -

太陽民族史の特大事変であり、世界人類の政治史に類例なき大政治祝典として盛大に行われた朝鮮労働党第7回大会で、われわれの絶世の偉人が分裂と対決による民族の悲劇的な苦痛を収め、自主的平和統一を達成するために打ち出した愛国、愛族、愛民の熱い思想と路線は今全世界を震撼させている。

朝鮮半島に立ち込めていた核戦争の暗雲を吹き飛ばし、この世に鳴り響いた民族自主と民族大団結、平和保障と連邦制実現案は、北と南、海外の全民族を一つの懐に抱いた祖国統一の構成、民族の大聖人だけが下すことができる非凡な大決断であり、大勇断である。

さらに、北南軍事当局会談の提案は、国の平和と民族の安全のための最上最大現実的な方策である。

誰であろうと朝鮮人であれば、これに呼応できないいかなる理由もないだろう。

しかし、南朝鮮当局は、われわれの大胆で、真の訴えを深く吟味することもないまま、ともかく拒否する穏当ならざる仕打ちで、全同胞を失望させている。

南朝鮮当局は、われわれの北南軍事当局会談の提案について「誠意なき宣伝攻勢」、「平和偽装戦術」と罵倒しつつ、むやみに全面否定、全面拒否し、後には「先非核化、後対話」というとんでもない論理を振り回し「厳正な対応」と騒ぎ立てた。

わが民族すべての運命と直結している死活的な問題である朝鮮半島の平和と安全保障に必要なすべての問題を対話と交渉で解いていこうという提案ほど、誠意ある態度と立場はない。

特に今のように南北軍事当局間の意思の通路が完全に遮断されており、互いに銃口を向けた状態で、戦争局面が続くなら、予想しなかった武装衝突とそれによる全面戦争勃発を防げないというのが、今日の厳しい現実である。

いかなる一方的な党利党略と主義主張も、民族の運命の上に置くことはできない。

敵対と偏見に先立ち、わが民族の生活の基盤である朝鮮半島の平和を優先するときである。

不世出の絶世偉人の崇高な愛国愛族の意思と、不滅の祖国統一大綱を高く奉じ、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会は、北南関係に醸成された現在の破局状態を対話と交渉で克服していくために、南朝鮮当局に対して、次のように厳粛に要求する。

1.南朝鮮当局は北南間不信と対決を助長し、関係改善を妨害する基本障害物である一切の敵対行為を中止し、軍事的信頼を保障するための出口を共に切り開こうとするわれわれの提案に、遅滞なく回答すべきだ。

今日、前線一帯で行われている心理戦放送とビラ散布をはじめ、相手を刺激し、誹謗中傷する様々な形のすべての敵対行為は、双方の軍当局の責任と決して無関係ではない。

外国勢力によって強いられた軍事境界線と西海のホットスポット水域を挟み、互いに銃口を向けた険悪な事態が続けば続くほど、武装衝突と戦争勃発はを避けられないようになっている。

不信ではなく、信頼を醸成し、対決ではなく、会話を指向することこそが、一触即発の戦争状況で、平和と繁栄の大通りを用意できる最善の方策であり、もはや先送りできない急務である。

南朝鮮当局は北南関係の前途は、ただ対話と交渉でのみ開くことができることを、しっかりと心に留めるべきだ。

2.南朝鮮当局は、朝鮮半島における軍事的緊張状態を緩和し、北南関係を改善するために提起されるすべての問題を解決するための双方軍部の対話を早急に開催しようというわれわれの提案に積極的に呼応すべきであろう。

北にいようが、南にいようが、軍隊はわが国、わが民族の平和と安全守護を使命としている。

この地で徘徊する戦争の危険を除去し、緊張状態を解消することは、徹頭徹尾、軍当局の責務である。

銃口を向けていては平和を達成できず、誹謗中傷と敵意では安全を保証できないものだ。

今後われわれは、提起されたすべての関心事を、軍部隊のテーブルに上げて、虚心坦懐に論議、解決しようというものである。

南朝鮮当局が現在の北南関係を改善する用意があるならば、これを拒むいかなる理由や口実もつきつけられないことを、はっきりと知るべきである。

3.南朝鮮当局は、国の平和と民族の安全保障に合致する果敢な実践的措置に積極的に加わることで、全同胞の大きな期待に応えるべきであろう。

今は、百の、十の言葉より、一つの実践行動がより切実するときである。

いくら平和が大事だといえど、言葉だけでは絶対に保障することはできず、後には戦争の渦に巻き込まれ、悲惨な災いを被るだろう。

不穏な過去ときっぱり決別し、新たな出発をしなければならない。

北と南が一緒に手を取り合って、朝鮮半島における軍事的緊張と衝突の危険を解消し、関係改善と祖国統一運動の新しいページを開く大きな一歩を歩み出すべきだ。

賢明な単一民族であるわれわれが、意思と力を合わせれば、この世の中に恐るべきものはなく、できないこともない。

南朝鮮当局は、われわれの熱い真心と大胆な度量を誤判してはならず、民族の一員らしく賢明に行動すべきだろう。

全同胞は朝鮮半島における対決と衝突の危険を解消し、わが民族最大の宿願である祖国統一盛業を達成するためのわれわれの果敢な実践的措置をまもなく目にすることとなろう。

チュチェ105(2016)年5月20日 平壌(終)

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