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一方、脱北した従業員らの家族の様子は、これとはやや異なる。家族らは「すべては保衛指導員(秘密警察)の監督不行き届きのせいだ」として、当局を強く非難しているという。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、国家安全保衛部の幹部の元には、脱北した女性従業員の家族や親戚が押し寄せ「元々あんなことをする子ではないのに、担当の保衛指導員の監督不行き届きであんなことになってしまった。責任を取るべきはあなたたちだ」と強く反発している。

「あんなことになるまで何をしていたんだ。柳京(リュギョン)食堂の担当保衛指導員を呼び出せ」と食ってかかる人もいれば「南朝鮮に行かせてくれ。娘を取り戻してくる」と泣きつく人もいる。幹部たちも、保衛指導員の怠慢が原因であることがわかっているので、ぐうの音も出ない様子だ。

政治犯収容所を管轄し、公開処刑の執行も担う保衛部は、一般住民にとっては恐怖の対象である。

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そんな組織に激しく抗議できるということは、従業員の家族はある程度の社会的地位にいる人々であることを示している。一般住民たちは「従業員の家族の言っていることは正しい、彼らに一切責任はない」と当局を非難しつつ、保衛部がやり込められる姿を見て「ざまあみろ」と留飲を下げているようだ。