今年2月初めに公の場から姿を消し、処刑説が伝えられていた北朝鮮の李永吉(リ・ヨンギル)前朝鮮人民軍総参謀長と同一と見られる人物が9日、新たに朝鮮労働党政治局委員候補と中央軍事委員会委員に選出された。

朝鮮中央通信は10日、前日に行われた朝鮮労働党中央委員会第7期第1回総会に関する公報を配信。新たに選出された幹部一覧のうち、党政治局委員候補の9番目と、中央軍事委員会委員の10番目に李氏の名が見られる。

一方、朝鮮労働党機関紙の労働新聞も10日付で、同様の内容を報道。新たに選出された委員らの顔写真も掲載している。

治安要員が連行

同紙に掲載された李氏の写真を見る限り、前総参謀長の李永吉氏と同一と見て間違いない。

労働新聞に掲載された李永吉氏の紹介写真(2016年5月10日付け労働新聞7面より)
労働新聞に掲載された李永吉氏の紹介写真(2016年5月10日付け労働新聞7面より)

デイリーNKの北朝鮮内部情報筋から伝えられていた情報では、李前総参謀長は2月2日、3日にかけて平壌の4.25文化会館で開かれていた朝鮮労働党中央委員会、朝鮮労働党人民軍委員会の連合会議拡大会議の最中、治安要員によって連行され、その後の消息が途絶えていた。

こうした動きを受けて、聯合ニュースなど韓国メディアは2月10日、処刑説をいっせいに報じていた。

李前総参謀長は少なくとも、革命化教育などの一時的な粛清か、更迭処分を受けていた可能性は残るが、今回の人事により復権を果たした形と言える。

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