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イスラム教の国で酒類への規制が厳しいことくらいは、ネットで調べればすぐにわかることだが、調べようにも北朝鮮ではネットへの接続ができない。今回の件は、経済制裁の影響ではなく、北朝鮮の情報鎖国ぶりがもたらした出来事と言えよう。

レストラン関係者は現在、北朝鮮大使館に閉じこもっているが、帰国後は何らかの処罰を受けることが予想される。仮にそうなれば、北朝鮮の外貨獲得活動が委縮する悪循環につながるだろう。

(参考記事:北朝鮮レストラン「美貌のウェイトレス」が暴く金正恩体制の脆さ

クウェートの警察当局は昨年10月、密造酒を製造し、外国人労働者などに密売していた容疑で、北朝鮮労働者22人を逮捕している。その利益を多くは北朝鮮大使館に上納されていた。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記