情報筋は、「リストラは北朝鮮当局の指示ではなく、実は、帰国を忌避する支配人が当局に提案し、受け入れられたのではないか」と分析する。
一方で、浙江省寧波市の北レス「柳京食堂」の支配人と従業員13人が集団脱北した事件を受けて、従業員の思想教育を再度行うために、一時的に仕事から外している可能性も指摘されている。
いずれにせよ、北朝鮮が国際社会から孤立を招く政策を続ける限り、展望はまったく見えてこない。
(参考記事:北朝鮮レストラン「美貌のウェイトレス」が暴く金正恩体制の脆さ)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。