北朝鮮が、昨年(2006年)に行った核実験の現場で、強制収容所に収監されている政治犯を動員した疑いがもたれている。
北朝鮮民主化委員会(北民委)の姜哲煥(カン・チョラン)運営委員長は21日、米フリーダムハウスと韓国内のNGO団体が共同で主催した「北朝鮮人権国際会議」のなかで、「現在、北朝鮮で多くの北朝鮮の住民たちに対して核実験の秘密が完璧に保障されたのは、咸北道化成の収容所があったからだという証言が続いている」と、明らかにした。
更に、「北朝鮮が核実験を行った咸鏡北道(ハムギョンブクト)の万塔山(マンタプサン)付近の地下坑道を掘るのに、政治犯たちが動員された事実は、収容所の警備兵出身の脱北者、安明哲氏が、かなり前から証言してきた事実」と語った。
生体実験や危険な工事に、政治犯を動員
安明哲氏によると、「若くて元気な政治犯たちがトラックに乗せられ、『大建設』という名目で、皆が万塔山に連れて行かれた」という。「大建設に連れて行かれた人の中で生存者は皆無で、政治犯たちにとっては、それ自体が恐怖の対象だった」という。