北朝鮮が第4次核実験と長距離弾道ミサイルの発射を強行したことに対して、国連安全保障理事会が対北朝鮮制裁決議「2270」を採択したのが3月2日。「史上最強」とも言われる内容だが、果たして実効性はあるのだろうか。
つい先日、中国の北朝鮮レストランの従業員ら13人が集団脱北し、韓国入りした。韓国政府は、独自の対北制裁の一環で、自国民に対し北朝鮮レストランの利用を自粛するよう勧告していたこともあり、「制裁の実効性が出てきている」と判断している。
(関連記事:北朝鮮レストラン「美貌ウェイトレス」が暴く金正恩体制の脆さ(1))制裁のカギを握ると言われている中国も、表向きは国際社会に足並みを揃える姿勢を見せている。中国は、これまで厳しい制裁によって北朝鮮を追い込むことに消極的だった。しかし、金正恩第1書記は、核実験と長距離弾道ミサイル発射を断行するなど、中国に対して露骨に反発を続けてきた。度重なる警告を顧みず、傍若無人に振る舞う正恩氏に対して、ついに中国もさじを投げたといったところだろうか。
(参考記事:中国にしつこくケンカを売る金正恩氏の「危険思想」の正体)その一方、依然として中朝間で鉱物資源が取引されているという情報もある。