北朝鮮は15日、金正恩第1書記の祖父、故金日成主席の生誕祭である「太陽節」を迎えた。国内では何週間も前から、様々な記念行事や祝賀イベントが行われている。その一方、金日成氏と正恩氏が一緒に映った写真や映像は、これまで一度も公開されたことがない。
というより、正恩氏の母である高ヨンヒ氏が大阪出身の元在日朝鮮人であることからくる様々な事情により、金日成氏は生前、正恩氏やその兄妹と一度も会わなかったという説が有力なのだ。
(参考記事:56年前の今日、「金正恩伝説」は日本で始まった)それでも、正恩氏は自らの権力を維持するため、「偉大なる祖父」の威光を利用してきたわけだ。そして、もともと「お爺ちゃん似」とされてきた正恩氏は、独裁体制を守る上での無慈悲さでも祖父や父、故金正日総書記にひけをとらない存在になってきた。
そして、そこに至る過程こそが、正恩氏が核・ミサイル開発の強行に突き進む伏線ともなっている。
(参考記事:北朝鮮「核の暴走」の裏に拷問・強姦・公開処刑)北朝鮮の「建国の父」である金日成氏も、独裁体制を確立するまでの道は平たんではなかった。