今年5月に開催される朝鮮労働党第7回大会で「改革開放路線が採択されるのではないか」という根拠のない期待が、北朝鮮国内で高まりつつあると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。期待には現状に対する不満の裏返しがあるようだ。

慈江道(チャガンド)の情報筋によると、地元の人たちは「第7回大会で完璧ではないかもしれないが、必ず改革開放路線が示されるだろう」と期待する。

そもそも、中国と国境を接する慈江道の住民は、改革開放で隣国が豊かになった状況を目の当たりにする機会が他地方の人々に比べれば多い。だからこそ、「変化なしには発展もなく、生き残ることもできない」「海外留学経験のある金正恩氏はそのような現実をよく知っているはず」という現状認識を持っており、期待感が高まるのだ。

さらに、北朝鮮国営メディアの報道が、期待感を抱かせる一つの理由になっている。

第7回大会の開催を伝える共同報道文には「国の発展と人民生活の向上のための非常に重要な決定を採択するだろう」という一節があるからだ。

庶民だけでなく、幹部の間からも改革開放への期待を匂わす言葉が聞かれることもあると語るのは、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋だ。

「幹部達も党大会で、どのような決定が下されるか興味も持って見ている。周囲の目を気にしながら『改革開放と関連した決定が下されるのではないか』と期待感をにじませる声がちらほら聞こえる」

なかには、「労働党創建70周年行事を行ったばかりなのに、無理してでも第7回大会を開くのは、今の経済状態では権力を維持できないと金正恩氏が考えているからではないか」と見る幹部も一部存在するとのことだ。

しかし、こうした声はあくまでも「希望的観測」の域を超えない。金正恩氏が、期待感を裏切る方針を示せば、民心はますます離れるだろう。

事実、咸鏡北道の別の情報筋は「改革開放を受け入れず、旧態依然としたスローガン一色となるならば、金正恩氏にとって取り返しのつかない災難となるだろう」と警告しながら次のように述べた。

「わが国の人民にとって、改革開放はもはや先送りできない生き残りをかけた問題であり、そうした思いで第7回大会の結果を待っている」(咸鏡北道の情報筋)

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