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109常務とは、韓流ドラマなど違法な映像を取り締まる目的で人民保安部(警察)にできた組織だ。109常務とその傘下にあった「テブ貿易会社」は、昨年保衛部の手中に収まった。それ以来、109常務は違法な映像のみならずヤミ金も取り締まりの対象としている。

しかし、本来人民保安部が捜査や取り締まりを担当するべき経済犯罪に、保衛部が乗り出したことに対して、他の司法機関の幹部の間からは、保衛部の越権行為がよりひどくなるのではないかと懸念する声が上がっている。その反面、住民からは歓迎する声も聞かれる。

ヤミ金トラブルが多発

北朝鮮の刑法113条では、「高利貸し罪」で貸金業は禁止されている。場合によっては、銃殺刑もありうる重大な経済犯罪だ。しかし、トンジュ(金主、新興富裕層)は、権力者の庇護のもとで、大々的にヤミ金業を営み、財力を蓄えてきた。