北朝鮮が、朝鮮労働党の各地方の組織に「中国は裏切り者である」と明示した文書を配布していたことが明らかになった。

関西大学の李英和教授は、今月10日に朝鮮労働党の中央委員会が各地方を総括する道党委員会に送った方針指示文をデイリーNKに公開した。

指示文では、朝鮮労働党中央委員会が中国に対して露骨に反発を示し「核暴風で抗い戦おう」と記されている。

「中国が敵国であることを宣言した形」

李教授は、今回の文書について次のように解説する。

「北朝鮮は、中国を日米韓同盟と同じ線上に上げて、『敵国』扱いすることを今回の指示文で宣言した形だ。米国は恐ろしい的、中国はにっくき敵と定義し、さらに『核暴風』という表現を使うなど、核やミサイルで中国を脅かし始めた」(李英和教授)

李教授はさらに「北朝鮮は1961年に中国と『参戦条項』を含む『朝中友好協力相互援助条約』を結んだが、今回の指示文は北朝鮮がこの条約の破棄を事実上宣言したも同然だ」「中朝両国は今後、関係悪化を超えて緊張状態にまで突入する可能性が高い」と述べた。

「すべての党員と勤労者は、社会主義を裏切った中国の圧迫策動を核暴風の威力で断固として打ち砕こう」とのタイトルで始まる文章の全文は以下のとおりだ。

方針指示文(2016年3月10日)
「すべての党員と勤労者は、社会主義を裏切った中国の圧迫策動を核暴風の威力で断固として打ち砕こう」

朝鮮労働党の道党責任秘書名義で発せられた方針指示文の原文。国連の制裁決議採択後の3月10日に作成されたと思われる。(提供:李英和教授)
朝鮮労働党の道党責任秘書名義で発せられた方針指示文の原文。国連の制裁決議採択後の3月10日に作成されたと思われる。(提供:李英和教授)



敬愛する最高司令官金正恩元帥様の卓越した領導で、わが祖国は水爆を含む各種軽量化された核爆弾を完璧に備えた核保有国の隊列に堂々と入った。

これに驚きおののいた中国は、国連制裁の美名の下に東北アジアでの彼らの派遣的地位が揺らぐことを恐れ、制裁に同調している。

造成された現在の情勢は、われわれ党員と勤労者たちが東北アジアでの政治、軍事、経済的与件を追い求める中国の対北朝鮮敵対視策動に断固として抗い、戦うことを切実に要求している。

わが革命の苦難の歴史を振り返ると、中国はわが革命が試練と難関にぶち当たっても、一度たりとて真心を示したことがない。

偉大なる首領様方(金日成氏、金正日氏)が遺訓でお示しになったように、われわれは中国に対してこれっぽっちの幻想も抱いてはならない。

以前のように中国におめおめと屈従せず、同等な立場で対応し、わが国を軽んじる彼らの態度を変えなければならない。

全党員と勤労者は、敬愛する元帥様さえいらっしゃれば、われわれは勝利するという忠誠心深き信念と意思を持って、今後さらに厳しい試練と難関にぶち当たっても、金正恩元帥様の周りで固く団結し、チュチェ(主体)革命偉業の終局的勝利に向けて、力強く戦っていこう。

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