現在行われている韓米合同軍事演習に対して、北朝鮮はこれといった対応を取ろうにもその余裕がなく、核実験や長距離弾道ミサイルの発射実験を示唆したり、住民動員でのり切ろうとしていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

最近、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の羅先(ラソン)を訪れた中国人商人によると、今月8日から市内で大規模な群衆大会が連日開催されている。市当局は市内中心部に入る道路を通行止めにしながら、驚くほど多くの市民を動員して米国と韓国を糾弾する大会を開いているという。

米国に噛みつく北朝鮮を揶揄する中国人

そのため、市内の交通が阻害され、多くの住民が商売そっちのけで大会に参加せざるを得ないため、経済活動が停滞している。プロパガンダのための街宣車は「核爆弾で米国をやっつける」と放送を流して周り、市民たちは本心かどうかはわからないが「米国と戦っても勝てる」などと叫んでいる。

こうした光景を見た中国の商人は「井の中の蛙」だとバッサリ切り捨てた。

「中国人は中国や韓国のテレビを見て米国の軍事力がどれほどかをよくわかっているのに、北朝鮮の人があんな国に勝つ!と言っているのが理解できない」

現在行われている米韓合同軍事演習に対して、韓国国防省は演習2日目の8日に「北朝鮮軍の特異動向は確認されていない」とし、北朝鮮は対抗しうる規模の軍事訓練を行えない状況にあることを示唆した。

金正恩氏が核弾頭の模型らしき物体と共に撮影した写真を公開したり、「核弾頭の爆発実験を断行する」と発言したりしているのは、大規模軍事演習の代替だとも言えよう。

北朝鮮軍の事情に詳しい会寧(フェリョン)の住民によると、米韓合同軍事演習に対抗した訓練を行うには、相当量の燃料が必要となる。対応できないのは、当局や軍が、物資不足で負担に感じているからだと述べる。

また、昨年8月に非武装地帯で木箱地雷が爆発し、韓国軍兵士が負傷した事件の際にも北朝鮮当局は「戦争が始まる」と騒ぎ立てた上で「金正恩元帥様が主導して戦争を防いだ」と宣伝したが、今回も核弾頭の模型を公開して「米国は恐ろしくてわが国に手が出せない」と宣伝するだろうとこの情報筋は指摘した。

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