北朝鮮の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射に対する日本政府の独自制裁で、訪朝した場合の再入国が原則禁止される対象となったのは、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部と傘下の在日本朝鮮人科学技術協会(科協)のメンバーら計22人であることが公安関係者への取材でわかった。
関係者によると、対象となったのは許宗萬(ホ・ジョンマン)議長と副議長、局長ら総連幹部や朝鮮大学校などの17人のほか、科協の顧問や会員ら5人。2014年に制裁が緩和される前の対象者は、日本の国会議員に当たる最高人民会議代議員の肩書を持つ総連幹部ら8人前後だったという。
5月上旬には36年ぶりとなる朝鮮労働党大会が平壌で予定されているが、公式には同党の組織でない朝鮮総連に対し、本国から代表団派遣の要請があるかどうかは未知数だった。いずれにしても、朝鮮総連がこうした重要行事に、主要メンバーを派遣することは難しくなった。
送金能力が激減
とはいえ、それが北朝鮮への圧力として作用するかどうかには疑問がある。