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実は、中朝貿易は、まず北朝鮮に商品を送ってから、代金は後払いという形を取ることがほとんどだ。代金未払いのリスクがあるが、中国の貿易業者の間で過当競争が起きているため、こうした方式を取らざるをえない。そして業者たちは、北朝鮮で何か起こる度に「代金が受け取れないのではないか」という不安に襲われるのだ。かといって取引をやめてしまえば、北朝鮮側から「以前に送ってもらった商品の代金は払えない」と言われるかもしれない。まさに、にっちもさっちもいかない状況なのだ。

ある中国の貿易業者は「北朝鮮と貿易をしているほとんどの業者が同じ悩みを抱えている。しかし、過当競争で長年の商習慣を変えられそうにない」とボヤく。

すでに、中国工商銀行の丹東支店は、昨年12月から北朝鮮人名義の口座への入金や送金の取り扱いを中止。また、中国から出入国する際に2万元または5000ドル以上の現金を持っている場合は申告の義務があり、この措置が厳格化されるとなると、代金の支払いに問題が生じる可能性がさらに高まる。

(参考記事:中国が石炭輸入を停止、北朝鮮国内に困惑広がる…制裁が本格化

一方で、中国税関のキャパシティを考えると、制裁の厳格な執行は難しいという指摘もある。