国連の対北制裁によって、北朝鮮国内は緊張に包まれている。こうしたなか、北朝鮮当局は、5月に開催予定の朝鮮労働党第7回大会に向けて、2月23日から「70日戦闘」を開始した。住民を動員して様々な事業を進めようとしており、住民の間から強い不満の声が上がっているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

両江道(リャンガンド)の内部情報筋は語る。

「70日戦闘には国営工場、企業所に務めている人はもちろん、人民班(町内会)の女性同盟員まで動員されている。彼らは白頭山観光鉄道の建設、恵山鉱山、永生塔(「金日成主席は永遠に我々と共にいらっしゃる」と刻まれた塔)や金日成氏や金正日氏の顔が描かれたモザイク壁画周囲の整備に投入された」

さらに、北朝鮮当局は動員をサボらないように、市場の午前営業を禁止した。これが、住民達の不満を高めている。

北朝鮮は、何らかの問題や難関が生じると経済の突破口を開くため、住民を大々的に動員して、短期間に生産力を増大させる「大衆革新運動」を行う。そして、大々的な成果があったと宣伝するのだ。

しかし、動員のために北朝鮮当局は市場の営業を制限し、庶民生活に大きな打撃を与え、不満が高まる結果を招く。さらに、制裁強化で経済が悪化するのではという不安心理が広がっている中での動員は、肉体的にも精神的にも負担が大きい。

職場では毎朝のように、「党大会に向けて忠誠の玉の汗を党に捧げよ」「革命的に生きよ」と言った講話が行われているが、不安や不満は広がり「こんなに余裕がないのが革命的な生き方か」などのボヤキが聞かれるという。

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