ダルスマン報告官は「ロシアが2月2日に北朝鮮と締結した送還協定は、違法滞在の北朝鮮人の人権を脅かすことになる。1万人に及ぶ在ロシア北朝鮮労働者の一部は、契約期間終了後に避難先を探しており、脱北し第三国を経てロシアにたどり着いた北朝鮮人もいる。ロシアは、亡命者を迫害する憂慮のある国に相関してはならないとする『強制送還禁止の原則』(ノン・ルフールマン原則)を順守すべき」との声明を発表している。
また、ロシア連邦移民局の関係者は「北朝鮮との協定は、移民法違反者に限定されたもの」と語り、協定締結後に亡命申請者が強制送還の危機に瀕しているとの報道は「事実無根」だと否定、「いかなる者からでも亡命の申請は拒否しない」と付け加えた。
ロシアの否定にもかかわらず、ロシア国内にいる北朝鮮出身の亡命申請者の強制送還の危機が高まっているとの見方が強まっている。ロシアは、30代の北朝鮮男性から出された亡命申請を却下している。