北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、1月から北朝鮮当局に拘束されていた米大学生オットー・ワームビア氏が同日、平壌で国内外の記者と会見したと報じた。

同通信によると、ワームビア氏は羊角島(ヤンガクト)国際ホテルの従業員エリアから、政治スローガンを剥ぎ取るという「極めて重大な犯罪」を犯したと告白。目的は「朝鮮人民の闘争精神と情熱をくじくこと」だったという。

ワームビア氏によると、彼に犯罪をそそのかしたのはキリスト教会関係者のシャロン・ウェブという人物は、「共産国家は政治スローガンで人々を結束させる」と語りながら、「北朝鮮の重要な政治スローガンを一つ取って来れば、それを自分の教会堂に『戦利品』として掛けておく」と、そそのかしたと語った。

さらに「スローガンをなくして北朝鮮の人々の団結と情熱を弱化させ、西側によってこの国が侮辱されるのを見せつけなければならない」と述べたと明かした。

ワームビア氏に対する報酬は「1万ドルの中古乗用車1台」で、拘束されて帰られなくなった場合は、実家の母に「20万ドル」を与える約束だったという。

会見の最後に、ワームビア氏は「米行政府がしつこくけん伝している朝鮮の『人権問題』が朝鮮民主主義人民共和国政府を転覆させるための偽善的な口実に過ぎないということを悟った」としながら「自分の犯罪行為について朝鮮人民と政府に謝罪し、許してくれること」を願ったという。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

反共和国敵対行為を働いて摘発、逮捕された米大学生が記者会見

【平壌2月29日発朝鮮中央通信】反共和国敵対行為を働いて摘発、逮捕された米バージニア大の学生オット・フレデリック・ワームビアが2月29日、平壌で国内外の記者と会見した。

国内外の記者と駐朝外交および国際機構代表部メンバー、朝鮮に滞在中の海外同胞がこれに参加した。

ワームビアは、自分の犯罪行為について次のように発言した。

わたしは2015年12月29日、朝鮮に観光客として入国し、2016年1月1日に共和国に反対する犯罪を働いた。

今年21歳で、米バージニア大3年生である。

居住地は、父母兄弟が住んでいる米オハイオ州であり、ここに来る前までは大学周辺のバージニア州にある借家で住んでいた。

父は、小規模工場を経営しながら家族をようやく養っており、母は扶養である。

家族で長男であり、弟と妹は高等学校に通う。

ワームビアは、羊角島国際ホテルの従業員区域で朝鮮人民に自分の制度に対する愛着心を植えつける政治的スローガンを剥ぎ取る犯罪を働いたとし、次のように続けた。

わたしは、この任務を米国友愛連合メソジスト教会から受け、Z協会のそそのかしと米行政府の黙認の下で犯罪を働いた。

この犯罪の目的は、朝鮮人民の闘争精神と情熱をくじいてみようとすることで、極めて愚かな行為であった。

わたしは米国で育ちながら、朝鮮民主主義人民共和国が神秘で「孤立された共産国家」という教育を学校とメディアを通じて受けた。

これは、冒険心の多いわたしのような若者をして、この国で勇敢な行動をして名を上げ、朝鮮に対する西側の優勢を見せたい純真な考えを持つようにした。 わたしは、香港で催された金融講習に参加する機会に朝鮮を観光する計画を立てた。

観光の申し出が確定したことを受けて、朝鮮観光の時期を2015年12月末に定めた。

2015年9月23日、友人のステファン・ウェブの家で彼と彼の母シャロン・ウェブと夕食を共にすることになった。

シャロン・ウェブは、友愛連合メソジスト教会で執事を務めており、ステファンはこの教会の熱誠信者である。

シャロンは、わたしに自分の教会は北朝鮮政府を支持しないということ、共産主義は滅亡すべきだということなどを強調し、共産国家は政治スローガンで人々を結束させるとした。

わたしに、北朝鮮の重要な政治スローガンを一つ取って来れば、それを自分の教会堂に「戦利品」として掛けておくと言った。

スローガンをなくして北朝鮮の人々の団結と情熱を弱化させ、西側によってこの国が侮辱されるのを見せつけなければならないとした。

成功すれば1万ドルの中古乗用車1台を与えると言った。

捕まって帰れない場合、教会がわたしの母に慈善形式で20万ドルを与えるとした。

家族がたいへんひどい資金不足に苦しんでいることから、わたしはこの提案が金を儲けられる絶好のチャンスだという考えを持つことになった。

シャロンは、何よりも重要なのは友愛連合メソジスト教会を絶対に露出させないことであり、そうでなければ一文ももらえないと言った。

2015年10月初め、わたしは母に犯罪行動計画を簡単に知らせて北朝鮮から重要なものを盗んでくる計画だが、もし朝鮮で拘留される場合、母の銀行口座に弟と妹の大学期間の学費として使うお金が入金されると話してやった。

母は泣きながら、そのような危険なことはするなと言った。

母の心を痛めたくないのでためらっていたが、友愛連合メソジスト教会から数回にわたって誘惑と圧力を受けて犯罪任務を遂行することを決心した。

ワームビアは、Z協会も自分の行動をあおり立てたとし、次のように述べた。

Z協会の会員みんなが大学卒業後、収入が高い職に就いて裕福な暮らしをすることになるということを知った後から協会加盟を熱望してきたわたしは2015年11月末、Z協会の会員に意図的にわたしの行動計画を露出させた。

彼は、わたしの計画が「自由」を広めて「専制政権」を除去するという協会の目的に明白に合致するとし、もし成功すればわたしの協会加盟を積極的に支援すると約束した。

わたしが捕まれば、協会が北朝鮮に釈放の圧力を加えることができるとまで言って、Z協会がわたしをあおり立てた事実を秘密にしなければならないと言った。

ワームビアは北京を経て平壌に到着し、自分の計画を実行したとし、自分が働いた犯罪は極めて重大であり、事前に準備した犯罪であったと述べた。

続いて、ワームビアは国内外記者の質問に答えた。

ワームビアは、米行政府と政治家らが友愛連合メソジスト教会を利用して醜悪な手段と方法を使って朝鮮を害しようとしているとし、同教会が自分に犯罪任務を与えたのは米国のしつこい反共和国敵視政策に便乗して共和国にキリスト教を広め、米行政府からより多くの後援を受ける目的から発したものであったと述べた。

そして、自分の犯罪は米行政府の終始一貫した反共和国敵視政策とそれを実現しようとする友愛連合メソジスト教会の活動の計画的な所産であると暴いた。

ワームビアは、米中央情報局(CIA)と緊密な連携を取っているZ協会が自分を犯罪にあおり立て、米国で事前の準備を綿密にしたことと、朝鮮に反対する重大な犯罪を働いた自分が平壌で現在、公明正大な法律上の手続きと人道的待遇を受けていることについて語った。

ワームビアは最後に、米行政府がしつこくけん伝している朝鮮の「人権問題」が朝鮮民主主義人民共和国政府を転覆させるための偽善的な口実に過ぎないということを悟ったとし、自分の犯罪行為について朝鮮人民と政府に謝罪し、許してくれることを願った。

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