先月7日の第4次核実験直後に、北朝鮮は論説を通じて「これまで、米国の核脅威・恐喝を受けるわが国をどの国も救おうとしなかったし、同情もしなかった」と主張したが、「どの国も」というのは中国を指していると思われる。
(参考記事:金正恩氏は中国に「核のワナ」をしかけたのか)現時点では、中国が北朝鮮の制裁にどこまで踏み込むかは不明だが、これに対して北朝鮮側からは何らかの反発があるかもしれない。その反発の如何によっては中朝関係がさらなる悪化、ひいては金正恩体制が不安定化する可能性もある。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。