北朝鮮では、家具や家電を取り揃えたうえで客を招き、それを見せつけて自慢することで、経済力を誇示するのが一般的だった。一方、最近では、インテリアのリフォームが流行していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋によると、以前はむき出しの食器棚に様々な食器が収納されていたが、最近では合板で作られたきれいな食器棚を備え付け、キッチンに高級感を持たせるリフォームが流行っているという。

また、窓ガラスは大きなはめ殺しのものに替えて、中国製のカーテンを設置して、古臭かった室内をおしゃれな感じに改造した。韓流ドラマに登場する韓国のおしゃれなマンションにあこがれを抱いた北朝鮮の人々は、ドラマのシーンを写真に撮っておき、同じようにリフォームするのだ。

リフォームに公権乱用する警察官たち

こうしたなか、保安署(警察)などの司法機関に務める職員たちが自宅のリフォームに被疑者などを動員するなど公権を乱用しているという。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は「清津(チョンジン)市羅南(ラナム)区域のある保安員(警察官)は、今月初めに麻薬事件の犯人を無罪放免にする代わりに、自宅のトイレのリフォーム工事をタダでやらせた」と打ち明ける。

悪名高い麻薬事件の犯人を連れて来て、シャワーと浴槽、大きな鏡、さらには洋式の便器まで設置する工事をやらせたというのだ。このようなユニットバスは韓国で一般的なので、保安員も韓流ドラマを参考にした模様だ。

「人は見かけで判断するもの」というのが北朝鮮の常識だ。みすぼらしい格好をしているとどこに行ってもまともに相手にされないが、パリッとしたスーツを着ていると相手は「この人はもしかすると幹部かもしれない、無碍に扱ったら後でひどい目に遭わされるかもしれない」と思い、丁寧な対応をするという。

自宅を韓国風にリフォームするのも、他人に自慢することを越えて、他人より優位に立ちたいからだ。それが北朝鮮での生きる知恵だ。

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