韓国政府は、北朝鮮の核実験と長距離ミサイル発射に対する制裁として、北朝鮮にある開城工業団地の操業を全面的に中止させることを決定した。事実上の閉鎖措置であり、朴槿恵政権は、南北関係における最後のカードを切った形だ。

韓国統一相は10日午後5時に声明を発表。「韓国政府は開城工業団地が北朝鮮の核兵器とミサイルに利用されることを防ぎ、韓国企業が犠牲になることがないようにするため、開城工業団地の操業を全面的に中断することを決定した」と明らかにした。同日、午前に開かれた国家安全保障会議での決定に基づく。

朴槿恵大統領は、すでに米国のオバマ大統領や日本の安倍総理との電話会談を通じて、「国連安保理決議とは別途に、様々な制裁措置を強化すべき」と語っており、実行に移された形だ。

開城工業団地は、2000年6月の南北首脳会談での合意に基づき、南北を分断する軍事境界線のすぐ北にある開城に造成、韓国企業が進出し、2004年末から生産を開始した。

北朝鮮が開城工業団地から得られる年間収入は8000万ドルから1億ドルと言われているが、これは中朝貿易の規模63億ドルと比べるとかなり小さい。

韓国が開城工業団地の閉鎖に踏み切っても、北朝鮮に与える経済的打撃は少ない。また、進出している韓国企業への補償は莫大な額に及ぶため、閉鎖となった場合は、むしろ韓国への打撃が大きいと言われてきた。

そのため、「閉鎖しないだろう」との見方が強かったが、朴大統領は決定は周囲の予想を裏切った。

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