人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

そもそも半世紀前の国交正常化自体、朴大統領の父である朴正熙元大統領と安倍首相の祖父・岸信介元首相の関係がなければ動かなかった。

そして、岸元首相はその過程で地元・山口県と韓国にまたがる「王国」を築いており、その在日韓国人人脈と「金脈」は娘婿である安倍晋太郎元外相に、そしてその息子である安倍首相にも受け継がれてきた。

(参考記事:岸信介から安倍晋三まで…首相一族の「在日人脈」と「金脈」

たとえば、かつて晋太郎氏が住み、いまは安倍首相名義となっている下関市内の敷地面積2千平方メートルの豪邸のかつての持ち主が、在日のパチンコ業者であったことはつとに知られている。

(参考記事:安倍首相一族、派閥政治とパチンコマネー

また、安倍首相が初めて立候補したのは、自民党が下野した1993年の衆院選である。地元では晋太郎の系列だった県議が反旗を翻して対立候補となり、突然の逆風に見舞われた。そんな中でも、父の代から安倍家を支えた在日は晋三の応援を続け、経営するホテルの従業員とともに「エイエイオー」とエールを送った経営者もいた。

(参考記事:安倍首相、週刊誌が報じた「黒い交際」写真の真実

慰安婦問題での合意を成就させるのも簡単ではなかろうが、せっかく出来た関係改善の糸口を、両首脳には大切にしてもらいたい。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記