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ナタトーン局長によると、脱北者は北朝鮮から豆満江を越えて中国に入り、北京に到着後、しばらく働いて資金を確保してから、鉄道で雲南省の昆明を経てシーサンパンナに移動し、ラオス国境を超える。

そこから陸路でタイ北部のチェンライに入るルート、メコン川を越えてタイ東北部のノンカイ、ナコンパノム、ブンカンに入るルートに分かれる。ちなみに中国とラオスの国境モンラーから、ラオスとタイの国境のフエイサイまではバスを乗り継いでも8時間程度で到着する。

局長は最近、脱北者に使われたと思われるルートの調査を行った。このルートは、チェンライ県のチェンコンかチェンセーンからタイへ入国するものだ。入国に成功すれば、すぐに警察に向かい逮捕される。すると韓国大使館関係者がやって来て、韓国行きを援助するという流れだ。

局長によると現在、少なくとも90人の脱北者がバンコクの入管施設に収容されており、その数は増え続けている。韓国大使館からは彼らに食料品が提供され、職業訓練も行われるという。

バンコクの韓国大使館はこの件についてコメントをしていないが、外交筋によると、韓国は法的に北朝鮮出身者は自国民とみなしているため、タイ政府は脱北者の入国と韓国移住を認めているという。

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タイは1951年、1967年の難民条約を批准しておらず、難民関連の法律もなく、難民に「難民資格」を与える法的根拠が存在しない。国内の難民の法的扱いはあくまでも「一時的避難民」だ。国連難民高等弁務官事務所からの要請で、ミャンマーからの難民を受け入れてはいるが、あくまでも「難民」との扱いではない。曖昧にすることにより、国際社会から自国に課せられる義務をまぬかれるという外交戦略だ。

一方、国際的なNGOのヒューマン・ライツ・ウォッチは、タイの難民政策を「場当たり的で人権侵害をもたらす」と批判している。