中国は2013年にも、北朝鮮に対して同様の要請を行い、要求されたカネを支払った。ところが、北朝鮮はカネを受け取るだけ受け取って、妨害電波を止めないという「詐欺まがい」のことを行っていた。その後も、中国では携帯電話がつながらず、固定電話を使わざるを得ない状況が続いていた。
今回、北朝鮮が中国に対して要求した具体的な額について、情報筋は言及していないが、「ありえないほどの額を要求することで、遠回しに電波を止めることを断った」と見ている。
一方、中国側の地元民の間では不満の声が高まり「北朝鮮の携帯電話を買って使ったほうがいいんじゃないか」という笑えない笑い話が交わされる有様だという。
そこで中国は、妨害電波の影響を受けない基地局を建設することにした。建設が完了すれば、北朝鮮からも中国の携帯電話が使い放題になる可能性がある。多額の予算と人員をつぎ込んで、中国の電波を遮断しようとしていた北朝鮮の「努力」が水の泡と化す可能性が出てきた。