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ひとつ興味深いのは、新年の辞だけでなく、水爆実験の政府声明でも「人権」について、次のように言及していることだ。

「米国は敵対勢力を糾合してありとあらゆる対朝鮮経済制裁と謀略的な「人権」騒動にこだわり、われわれの強盛国家建設と人民生活の向上を妨げて「制度の崩壊」を実現しようと血を食んで襲いかかっている」

(参考記事:水素爆弾実験に関連して北朝鮮政府が発表した声明(全文)

これは明らかに、昨年末に国連総会で採択された「北朝鮮人権決議案」に対する反発だ。新年の辞と政府声明で、人権問題について触れなければならないほど、北朝鮮にとって、人権問題がネックになっている証ともいえる。なぜなら、核やミサイルと違い、人権問題は取引できないからだ。

「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書(以下、国連報告書)には次のような衝撃的な証言が収められている。