北朝鮮は、外国人観光客100万人誘致を目指して、各地で観光開発を進めている。その中でも目玉とされているのが、3000万ドルを投資して建設した馬息嶺スキー場だ。
しかし、北朝鮮当局が進める観光ビジネスは、観光客のニーズよりも、金正恩氏の「趣味」を優先しているとしか思えない観光開発で、どれだけ多くの外国人観光客を誘致できるかは未知数だ。
一方、観光客誘致のネックの一つだった「高額なツアー代金」が、相対的に安くなっていることに、北朝鮮の「本気度」がうかがえる。
ウリ・ツアーズ主催で、中国最大のLCC(格安航空会社)春秋航空の上海平壌線を利用した日帰りツアーは、500ドル(約6万円)で参加が可能だ。また、ヤング・パイオニア・ツアーズ主催の中国丹東発の平壌ツアーは、2泊3日で445ユーロ(約5万8000円)と、従来に比べるとかなりの安値になっている。