話を元に戻す。MBA研修や投資誘致の動きを見ると、北朝鮮はどうやら、経済開放に向かおうとしているようだ――と、思いきや、国内では相反する動向も見られる。

当局が、「改革開放は許さない」という思想教育を強化しているのだ。もっとも一般の国民は、「すでに改革開放は始まったも同然で、今さらどんな手を使って止めようとしてもムダ」と達観しているという。

確かにその通りで、北朝鮮の計画経済は「草の根資本主義」に浸食されて久しい。その動きは加速する一方であり、権力で一時的に制動をかけることはできても、庶民に「商売の魅力」を忘れさせることは不可能に思える。この現象は、北朝鮮国内における数少ない肯定的変化のうちの最大のものだ。

思想教育の強化は、こうした現象が手をつけられないほど大きなうねりとなることを恐れてのものだろう。そんな当局の「ムダな抵抗」が一日も早く破たんし、変化のうねりが北朝鮮社会の全般に広がる日が待ち遠しい。

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