「韓国政府はフランスとの間で、核兵器用プルトニウムを即時生産できる小規模のパイロット級再処理プラントを購入するための交渉を進めてきた。近い将来、潜在的な(核)拡散事例となる可能性が大きく、韓国の核兵器獲得はきわめて危険であり、米国の重要な国益にダメージを与え得るものだ。 (中略) 米国が核の傘を取り下げる場合、韓国が核の選択権を行使すると語った朴正熙大統領の最近の記者会見で、それはより明白になった。
もし、韓国が直接プルトニウムを抽出することになれば、究極的には核兵器を保有することになったり、短い期間内に核兵器を獲得できるものと推測できる。再処理およびプルトニウム備蓄を完ぺきに防止できてきておらず、特別な安全装置もないため、困難な偶発事態を防止するために、適切な保護手段が講じられなければならない」
ここで言われている「困難な偶発事態」とは、一義的には、韓国が核兵器開発を一気に進めてしまうことを意味していると考えられる。ただ、より深読みをするならば、韓国の核武装が「核ドミノ」となり、日本を含むアジアに拡散してしまうことを懸念したとも見ることができよう。
韓国の深刻なエネルギー事情
そうした事態を防ぐため、アメリカにはどのような選択肢があったのか。