「北朝鮮に向けたラジオ放送は北朝鮮の住民の意識を目覚めさせ、北朝鮮を正しい方向に導くために必要なものだ。北朝鮮にとっては『急変の時期』とも言える今、韓国政府は対北ラジオ放送を支援してさらに強化すべきだ」
金日成が死亡した直後、北朝鮮関連専門家の多くは北朝鮮も旧ソ連のように近く崩壊すると予想した。その予想は金正日の権力掌握力を軽く見すぎた結果であり、北朝鮮の情報統制をよく理解せずに出した判断だった。
金日成が死んでも北朝鮮は崩壊しなかった。専門家らはその主要な理由の一つとして、外部からの情報流入の遮断を挙げている。東ヨーロッパは外部のラジオ番組の聴取を妨げなかったが、北朝鮮はこれまであらゆる手を使って外部情報の流入を遮断している。
こうした情報統制の壁を越えて、海外や韓国国内の民間団体がビラやラジオ、DVDなどを使って北朝鮮の住民に外部の情報を伝えようと努力している。中でも対北ラジオ放送は、北朝鮮の住民が外部社会と接することができる最も身近な道具だ。