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ハウス栽培は主に、平壌から北に70キロのところにある安州(アンジュ)から徳川(トクチョン)にかけての炭鉱地帯で行われている。ビニールハウスの温度管理に欠かせない石炭が豊富だからだ。

まずは、空いた土地に畑を作る。次に市場で栽培に必要な資材を購入する。ビニール幕、種、イチゴやキュウリの苗など大抵のものは手に入る。水だけは、井戸や水路を掘って自力で調達する。

骨組みに、中国製のビニール幕を三重にかぶせるとハウスの完成だ。次に様々な野菜や果物を植えていく。コンロに石炭をくべて温度管理を行う。しかし、それだけでは栽培はうまくいかない。

例えばイチゴは、きめ細やかな水の管理が必要だ。怠るとすぐに収穫量が減ってしまう。農民は、噴霧器を使ってイチゴの葉1枚1枚丁寧に水をかける。冬場にはビニールハウス内で寝泊まりすることすらあるという。

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家族が栽培から販売までを分業で行っているため、細かい対応ができる。「土地は自分のもの」という意識が持てない協同農場の農場員ではできない細かさだ。