北朝鮮の保安員(警察官)がワイロを受け取り、大量に偽造の運転免許証を発行していたことが発覚、厳罰に処されたと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

中国の対北朝鮮情報筋によると、処罰されたのは人民保安部(警察庁)の護安課(交通課)所属の保安員たちだ。労働党の中央と検察官からなる調査チームが人民保安部と車両登録機関に対して大々的な監察を行った。

車の数は3年間で倍増

その結果、不正行為を働いていた保安員が多数摘発、免職となった。また、ある局長級の幹部は粛清された。さらに、保安部のある局長の家から米ドル札の束が発見されたとの噂が平壌市内に広がっている。

今回の取り締まりは、今年初めに金正恩氏は「8.3ドライバーのせいで、まともに運転できない」と不満をこぼしたことが発端となった。「8.3ドライバー」とはいい加減なドライバーのことだが、今年初めから、平壌市内や全国各地で大型トラックによる交通事故が多発し、犠牲者も出ている。

情報筋は「道路の状態は1970年代のように悪いのに、車の数は3年前と比べて2倍に増えた。ワイロを払って免許を取得し、ソビ車(民間の営業用車両)を運転するブームが起きたからだ」とその背景を説明した。

北朝鮮では、自動車養成所(自動車学校)に通い、運転技術から修理技術まで習い、試験に合格してようやく免許を取得できるのだが、この過程に6ヶ月もかかってしまう。それで、ワイロで手軽に済ませようとする人が増えたのだ。

平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、新規ドライバーの場合は250ドル(約3万円)、4級免許(普通免許)所持者が2級免許(大型免許)に切り替える場合は50ドル(約6100円)がワイロの相場だ。

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