今月10日午前5時半ごろ、ロシア沿海州の国境地域で火災が発生し、「金日成の家」と呼ばれる建物が全焼したとロシア国営通信社のスプートニクなどが伝えている。
全焼したのは「ロシア朝鮮友好の家」と呼ばれる木造平屋建ての建物だ。1986年に故金日成主席の訪露を前にして、両国友好を記念して建てられた。内部には様々な資料や書籍が展示されていたが、すべて焼失されたという。
国境守備隊と消防当局は火災の原因を調査中だが、放火の可能性はないと見ていると現地メディアは伝えている。現地の当局は、地域住民から募金を集めて建物を再建することを検討している。
故金正日氏は防弾列車に乗って何度か訪れたことがあるが、北朝鮮からの訪問客は少なかったという。
「金日成の家」は、現在はロシア鉄道公社の所有で、北朝鮮当局は管理には携わっていないものと見られる。もし、北朝鮮国内で今回のような火災が起きていたら管理担当者のクビが飛ぶだけではなく、生命に関わる失態になっていただろう。