保守プロテスタント団体の中には、北朝鮮の人権問題の解決と同時に、性的少数者やイスラム教徒への差別を叫ぶ団体もある。偏狭なナショナリストである彼らにとって、北朝鮮の人々は「包摂すべき我が民族」であるのに対し、性的少数者やイスラム教徒は「聖なるキリスト教の国、大韓民国」から消え去るべき存在であるべきだ。
こうした「不寛容」に対しては、韓国のプロテスタント内部からも反省の声が上がっている。
体制寄りだった保守プロテスタントと違い、民主化運動に積極的に協力していた香隣教会は、ソウル・クィア・パレードに参加するなど、リベラルな姿勢を示している。しかし、残念なことに彼らは少数派で、改革や自省を求める声は、多くの保守プロテスタントには届かない現実がある。