こうした事情から駐在員の親達は、子どもたちになるべく外国人学生や中国人学生と付き合わないよう、言い聞かせる。しかし、好奇心旺盛な子どもたちの生活や言動を完全にコントロールすることは不可能だ。また、帰国日が近づくと「北朝鮮に帰りたくない」と嘆く子どももいるという。
中国丹東市で大学講師を勤めた李さん(仮名)は「私が教えていた学校にも北朝鮮からの留学生が数人いたが、韓国留学生だけでなく中国人学生とも付き合わずに、北朝鮮の学生同士で固まっていた。彼ら徹底的に監視されながら学校生活を送ることは知っていたが、こんな生活で海外留学といえるのかどうか」と、学生達に対する北朝鮮当局の統制に疑問を呈した。