北朝鮮で「道奉仕業種」と呼ばれる「人間ナビゲーター」は、最近平壌、平城(ピョンソン)、順川(スンチョン)などの駅やバスターミナルに現れはじめた。1回1000~2000北朝鮮ウォン(約15円~20円)と格安の料金で客が求める場所まで案内する。
しかし、これだけでは商売が成り立たないことから宿泊斡旋業も同時に営む。夜間に駅やバスターミナルに到着した人に、旅館や民泊を紹介して案内する。こちらの料金は5000~2万北朝鮮ウォン(約75円~300円)でコメが1キロから4キロ買える額だ。
人間ナビゲーターは、単なる道案内をするだけではない。客を「喜んでご案内いたします!」と丁寧な言葉づかいで迎え、荷物を持つポーターの役割まで果たす。時には地図まで描いてくれるという。
彼らは相手の言葉遣いや服装を見て商人、保安員、裁判官、労働党幹部、軍人などを瞬時に見分けて料金を決める。なかには、ボーっとしている人や世間知らずに見える人に高額の料金をふっかける悪質なナビゲーターもいるとのことだ。