ロイター通信のジェームズ・ピアソン記者が訪れたのは平壌の普通江(ポトンガン)百貨店。金正日政権時代に作られた高級百貨店で主に幹部やトンジュ(金主、新興富裕層)が利用している。
店内には化粧品、雑貨から最新家電に至るまで様々な商品が販売されており、値段はすべて、米ドルと北朝鮮ウォンの闇レート(1ドル=約8,000ウォン)で表記されている。
例えば、日本製のシャープのテレビは1126万北朝鮮ウォン/1340ドル(日本円で約16万3000円)、エアコンは378万ウォン/450ドル(日本円で約5万5000円)、ポンプは252万北朝鮮ウォン/300ドル(日本円で約3万6000円)、牛肉1キロは7万6000北朝鮮ウォン/8.6ドル(日本円で約1040円)、北朝鮮製のLED電球は4万2000ウォン/5ドル(日本円で約607円)だ。
4万2000ウォンのLED電球は、公式レートに換算すると400ドルというというんでもない値段だが、実際には5ドルで売られている。つまり国営商店ですら闇レートが使われているのだ。